インドの使用人と私のお手伝いさん

6月上旬、長めの休暇から戻ったばかりのメイドさんが
「マダム、子供の学校のために Rs. 〇〇〇〇が必要」と言ってきました。

えーまたー?? 旅行してきたばかりで、、、。
学校のためにお金が必要になるのは分かっていたでしょうに、、、😞

「どうして貯めておかなかったの?」と、聞いても無駄な質問を一応して
みると、まったく違う方向からこんな答えが返ってくる。
「マダム、このことで主人と喧嘩になって、ほら、こんなアザまでできた」
みたいなことを片言の英語で言いながらアザを見せる。

あらあら、ダメだ、、、(´・ω・`)
会話にならない。
「旦那さんに暴力はダメだと伝えなさい」と、
また無駄な発言をして一応宥める私、、、意味ないだろうなぁ。

要求額はお給料と同じような金額だったので、「OK」を出すことに。
ただ、今年は1月から80%以上の勤務を満たしていないメイドさん。
2月と4月は70%を下っていたので、なるべくお休みをとらないということ
を前提に翌日お金を「貸し」ます、という意を書いたメモを渡したのでした
(英語がある程度わかるメイドさんのご主人に対するメモ、という意味で)。

メイドさんが帰った数時間後、メイドさん (の旦那さん) から長~~い
メッセージが届きました。
な、なんだー?? (@_@;

英語も滅茶苦茶だし、理論的にあまり意味が通じないので、
どう理解していいか分からないのでしたが、まとめると (多分) こんな感じでした。

- たかが  Rs. 〇〇〇〇 ぽっちの金額の前払いに、なるべく休むなと言われるのはお門違いだ。

- なるべく休みを取らないといわれても、風邪もひくし、子供のことで休まなくちゃ
いけなくなるから休まないわけにはいかない (まあ、これは分かるけど、休まない
ように努力するよ、ではなくて、休むのは当たり前なんだから分かって、
という感じだった)

- 私の姉も expat のところで同じ仕事をしているけれど、前払いでたくさんもらって
いる。マダムはなぜ前払いをしてくれないのか (今までもしてたし、今回もする、
と言ったはずなんだけど、、、(+o+) まあいいや...)

- 私の姉は Rs. 2 lakh (35万円ほど) の額を前払いでもらっている (それは甘やかし
すぎでしょう...)

- 私はマダムのことを友達として扱っているのに、マダムは友達として扱って
くれない (お菓子あげたり、フレンドリーにしてたけどね、、、でも、ごめんね、
友達ではないよ(;´・ω・))

- マダムは「貸す」という言葉を使うが、これは前払いで「借りる」わけではない。
ボーナスだってまだもらってないし、前払いをもらう権利はある (は~~(・・?)

- マダムにとって Rs. 〇〇〇〇ははした金でも、僕たちにとっては大金だ (あれ、
たかが Rs. 〇〇〇〇と言わなかったっけ???)

まだ永遠とメッセージでの会話は続いたのでしたが、わけがわからなくなったので( ´艸`)
「そんなに不満だったら辞めた方がいいですよ」とあきらめて話したら、
結局辞めていった、というわけでした。

ちゃんちゃん(_´Д`)

インドではメイドさんだけでなくドライバーなど使用人を雇う習慣が長く続いています。
借家などには「servants’ quarters (使用人部屋)」の有無が書かれているなど、使用人がいることが前提になっています。
今回のことでインド人の友人数名と使用人について話す機会がありましたが、
彼らのスタンスは、使用人は家族同様に扶養するのが当然、だが、家族とは別。
トイレや寝る場所は当然別。
雇い主の使う家具には座ったりしない。
食べる場所や時間も別。
家中のことはすべてやってもらう (自分で料理はするかもしれないが掃除はしない)。
Wikipedia Common より転載

私の場合、メイドさんは「使用人」ではなくお手伝いさんとして雇っていたのです。
洗濯は自分でしていたし、自分のスリッパなどは自分で洗う。
私の手の及ばない部分を掃除してもらっていたわけでした。
いわゆる「使用人」に慣れていない外国人の私たちの多くは、とかく「使用人」を「使用人」として扱えないのだと思います。
面接するときも、ソファに座ってもらっちゃったり (使用人は座らないのだそうです)、
一緒にお菓子を食べたり、トイレを共有する人もいたりします。

こうして Expat の家で働き慣れたお手伝いさんたちは、かつての「インドの使用人」ではなくなり、期待値もどんどん上がっているのでしょう。
以前雇っていたメイドさんは、2つ目の仕事が欲しいけど、インド人の家でなく、
Expat、それもできれば独り者の家がよい、という条件付きでした。

労働に対する支払いはきちんとするべき、というのが私の意見ですし、
お手伝いさんたちも将来の夢を持ち、きちんとした生活ができるようになるべきだし、
この21世紀にいわゆる「使用人制度」はよろしくない、と思うのですが、
労働以上のお給料や前払いをするのはどうか、というのも私の意見です。
そして、雇う側と雇われる側が明確な文化を持つアメリカなどと違うインドで、
家族一員であったかつての「使用人」の延長線上としてお手伝いさんを扱うと、
最終的には単にお手伝いさんを甘やかすことになるのでは、とも思うのでした。

今回のことでいろいろ考えさせられた私でした。
しばらくはお手伝いさんなしの生活です。
ヨガクラス前は1時間半かけて汗だくのカーディオお掃除です! がんばるぞー (^o^;




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